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さらしや商店街

〜いいモノだけを世界から〜

地味強小説「羊と鋼の森」

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今更ながらですが、2016年本屋大賞の「羊と鋼の森」を読了したので感想を書きます。

ピアノの調律に魅せられた少年が調律師になり、地道に仕事に取り組みながら成長していく話です。主要登場人物として女子高生が出ておきながら、主人公(ハタチ前後の青年)との恋愛要素がないというのに好感が持てます。

主人公は仕事に対して誠実かつ努力家であり、あまり仕事に熱心でなく成長も芳しくないタイプの若者とは真逆なため、今時の若者という意味においてリアリティは若干欠如気味です。

ただ本書には、そんなサトリ世代の若者に感じて欲しい「熱心に仕事する」ことの魅力が詰まっていました。

真面目な社会人にとって仕事が上手くいかないと地獄なわけで、この主人公も地獄を味わうのですが、その壁を乗り越えるために取り組む姿勢と、乗り越えた先に見た世界というのは、多くの社会人にとって共感する部分が多いのではないでしょうか。

ボリューム的には243ページしかないので2時間もあれば読めてしまいます。少し損した気になりますが、読んで損はしない一冊です。

 

羊と鋼の森

羊と鋼の森